焼き鮭とドラヤキ

今日は天気が良くて気持ちの良い日だった。

バイトが昼からだったので、午前中、しばらく中断していた「かや子のへそ」の台本をちょこっと書いた。今回の台本はとにかく僕と俳優たちが楽しくやれるものにしたいと思う。七月になる前には書き上げたい。

「かや子のへそ」というタイトルをつけたけれども、まだ具体的にどのように話をへそに持って行こうかを考えていない。かや子さんの話を書くのは簡単なんだけど(女性の登場人物の名前をかや子にすれば良いだけなので)、そのかや子さんのへそにどのように焦点をあてたものか、なやむ。

こないだの詩の朗読会で出会った詩人がいってたんだけど、彼は「分かる」ということを信じていないのだそうだ。人がなにかを分かりたいと思ったり分かったと思ったりするのは、分かった気になって安心したいからなのだ、と彼は言った。そんなに簡単に何かを分かることなんてできないんだ、というようなことを彼は言っていた。というか、僕の記憶では詩人がそう言ったということになっている。

僕は今回の演劇では、観客に分かりやすいようにと考えて作品をつくることを目指すのはやめようと思う。分かる分からないじゃなくて、なんだかおもしろいなと思って観てもらえるような、そんな作品をめざそうと思う。

自転車でバイトに行く途中、御池通りでダンサーの夏目さんを見かけた。夏目さんはなんかちょっと困ったような顔をして自転車を漕いでいた。風が強かったせいか。いちど夏目さんから直接ダンスのチケットを買ったことがあるんだけど、夏目さんは覚えてないだろうな。僕は夏目さんのファンなんだけどな。

バイトが終わると、社長が焼き鮭とドラヤキをおみやげにくれた。

新しいiMacを買ってから、コンピュータの前に座っている時間がこれまでとは比べ物にならないくらい増えた。部屋にいるあいだ僕はほとんどずっとディスプレイの前に座っているのではないだろうか。何年も何年もずっとOS8.6を使っていたので、OSXのハイテクさに戸惑う。CDをまるごとコピーできてしまうのだ、新しいiMacは。すごいなあ。

新しいiMacで音楽が聴けるので、僕は中国から送ってもらった麦田守望者のCDをコンピュータのハードディスクにコピーして、コンピュータの前で何回もなんかいも麦田守望者を聴いている。