今日は生まれて始めてエスカルゴを食べたよ。オリーブ油がしみ込んでいてうまかったです。

僕のアパートの近くの銭湯に、僕のきらいなおっさんが来る。そのおっさんは70歳くらいで、毎日夜の11時にやってきて、サウナに入ったり水風呂に入ったり、からだを洗ったりヒゲをそったりして閉店の13時までの2時間を銭湯で過ごす。おっさんは湯船に入るたびに「うーーす!」とうなる。いつもかならず最後に「す」をつける。おっさんはその2時間の間に男湯に入って来た人には全員挨拶しないと気が済まない。しかし僕はそのおっさんの態度がどことなく偉そうで気に食わないので、極力挨拶することをさけたいと思っている。なるべく目を合わせないように、ずっと下を向いている。おっさんがいるほうに背中を向けて湯船に入る。そんな僕の態度が気に食わないのか、おっさんは僕が背中を丸めてからだを洗っているところにうしろから「うす!」と声をかけて来る。かけるというよりもぶつけるという感じで、今日は「うす!」の不意打ちを食らって、僕は五センチほど飛び上がってしまった。とっさにおっさんの顔をみると怒ったような顔で僕をにらみつけている。僕はよわよわしく「こんちわ」と言って、また下を向いてからだを洗い続けた。しばらくするとおっさんは大学生と楽しそうにおしゃべりをはじめた。そのすきに僕は石けんとタオルを抱えて逃げるように帰ってきた。おかげでヒゲをそるのを忘れてしまった。ああ、風呂くらいゆっくりと入りたいものである。
去年までの僕の将来の夢は「彼女が欲しい」という夢であったのだけれども、その夢は今年に入ってついに実現して、それだから僕はもう満足してこれからの人生を生きて行けるだろうと思っていたのだけれども、だんだんと僕は新しい夢を持つようになった。「お風呂のついている部屋に住んでみたい」という夢である。ああ、人間の欲望というものはなんと限りのないものであることか! そら恐ろしくなる。

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父の日のプレゼントはタイカレーのセットにした。僕の父は別にタイカレーが好きなわけじゃないけれども、普段食べていないものを食べるのはわくわくすることなのじゃないかしらと思ったから。

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さて、ザ・ノーバディーズのライブは今度の土曜日です。

どうです。楽しそうでしょう。ノーバディーズのライブもこんなふうに楽しいライブになること請け合いです。ぜひぜひ聴きに来てください。