図書館

75師匠の日記に、東京から名古屋に来たら空気が全然ちがっておどろいた、ということが書いてあるけれど、京都もおおむねのんびりとした感じで、普段と変わらない生活が続いている。図書館には普通に学生さんたちがやってきて、机に本を広げてそれぞれの勉強をしている。僕は、学生さん相手に本を貸したりする僕の仕事は、今東北で困っている人の助けにはぜんぜんならないけれど、将来、この図書館で勉強をした人が、10年後だか50年後だかに、世の中で困ってる人の助けになるような仕事をしてくれるかもしれない、国民全員に、老人にも赤ちゃんにも全員に、毎月8万円ずつ支給する制度とかを、図書館でベーシックインカムの勉強をしている学生さんが作るかもしれない。そんなずっと先の、どうなるか全然分からない将来のために、今はにこやかに学生さんたちに本を貸し続けるのが、僕の今の仕事だと思う。