ごーるでんうりーく

五月二日に保育園から帰って来た娘は**くんも**先生も明日はごーるでんうりーくだと言っていた、という。ならば我々も明日はごーるでんうりーくに行こうじゃないか、と提案すると娘はとても喜ぶ。ごーるでんうりーくに行けば**くんたちに会えるかな、という娘を連れて五月三日は滋賀県日吉大社へ。保育園の友達や先生は来ているかしら、とキョロキョロするが友達や先生どころかそもそも歩いている人が少ない。京都は多分どこへ行っても混んでいるんだろうけど、滋賀の日吉大社はガラガラで新緑を見ながらゆっくりと歩くのが気持ちいい。しかし娘はどうもここは自分が望んでいたごーるでんうりーくではないようだ、と薄々感じ始めていて、なぜここにはごーるでんうりーくに行くと言っていた**くんや**先生が来ていないのか? と疑問を呈する。もしかしたら**くんや**先生は違うごーるでんうりーくに行っているのかもしれないね、ごーるでんうりーくには色々あって、それぞれがそれぞれのごーるでんうりーくに行っているのだよ、まあ、そこのベンチに座ってコアラのマーチでも食べようじゃないの、とお茶を濁す
ならば翌日四日は違うごーるでんうりーくに行ってみよう、と自転車に乗ってホホホ座と青おにぎりなど京都の左京区を巡る。いつもは晩御飯にお茶碗一杯のご飯も残しちゃう娘が青おにぎりでは昆布のおにぎりを二つも食べる。ごーるでんうりーくはおばあちゃんちに泊まりに行くこともできるんだよ、とこの日妻と娘は妻の実家へ泊まりに行く。僕はつんじの家に飲みに行く。ととはつんじさんの家でみんなでうまい棒を食べるからおばあちゃんの家には泊りに行けないんだ、と説明するとお土産にうまい棒を、と頼まれる。
五日、九時くらいに目を覚ましてシャワーを浴びてから妻の実家へ。玄関を開けるとニコニコ笑う娘が開口一番「うまい棒は?」と叫ぶ。妻の家の庭の木が伸びすぎているので僕と妻とで剪定する、という予定だったんだけど僕がついた十時過ぎにはもう剪定が終わっていた。妻と妻の弟とで頑張って切ったらしい。役に立たなくてすいません。お昼は近所の蕎麦屋で蕎麦をご馳走になる。夕方まで妻の実家で過ごす。
六日、大型連休中に大人の好きそうなごーるでんうりーくにばかり行っていても不公平だなと思い、娘と妻と三人で子ども未来館へ行く。娘はハシゴを登ったり滑り台を滑ったりボールプールでボールをバケツにすくったり興奮しっぱなし。これも遊びたい、あれも遊びたい、とあちこち走り回ってちょっとずついろんな遊具で遊ぶ。おままごとのコーナーに行くと木のお皿の上におもちゃの食べ物を山盛りにして僕に手渡してくれる。横から小さな男の子がお皿の食べ物に手を伸ばすと娘は僕の手からお皿を奪い取り、大急ぎでケーキやポテトフライを僕の口の前に持って来て食べさせようとする。「あんた! ぼやぼやしとると人に取られるで!」と自分の子供に食物を与える母親のよう。だけどこの母親は自分の大好きなイチゴだけはちゃんと自分の口に持っていってパクッと食べる真似をする。高速で食事を終えるとパッとお皿をテーブルに戻して僕の手を引いてまた別の遊具に連れて行く。
七日、また子ども未来館へ行きたい、という娘を「子どもの楽園という面白い場所もあるんだ、今日はそこへ行かないか?」と宝ヶ池に連れて行く。途中、病院によって妻のおばあちゃんのお見舞い。子どもの楽園ではやっぱり娘はいろんな遊具を目の当たりにしてあれもこれもと走り回っていろんな遊具をちょっとずつ試す。宝ヶ池で足こぎボートに乗る。緑が綺麗だし天気がいいし気持ちがいいごーるでんうりーくだなあ、これがごーるでんうりーくなんだよ、ごーるでんうりーくはいいねえ。ボートを降りてからアイスクリームを食べる。

後日、どのごーるでんうりーくが一番よかったか? と訊くと「子ども未来館」とのこと。近いうちにまた連れて行こう。子ども未来館で遊べるのは小学校に上がる前の子どもだけだ。あと何回子ども未来館で遊べるのか。