もし今日がクリスマス・イブならば

ロックの歌詞をいろいろ読んでいるうちにブルーズの歌詞も気になってきて、ブルーズといえばやっぱりロバジョンだろうということで、Robert Johnsonの歌詞を読んでみたのだけれども、Bob Dylanとかが絶賛しているその歌詞のすごさが今ひとつ分からない。
たとえばこんな歌詞がある。
If today was Christmas Eve
and tommorow was Christmas Day
「もし今日がクリスマス・イブだったら
明日はクリスマスなんだけどな」
だからどうしたというのだ、クリスマス・イブの次の日がクリスマスの日なのはあたりまえのことじゃないか。あたりまえ過ぎて意味不明じゃないか・・・と、最初は思っていたのだけれども、よくよく考えてみたら、この歌にはクリスマスを今か今かと待ち望む人のすげえ切ない気持ちが歌われているのかもしれない、とか思ったら、やっぱしすごい歌詞のように思えて来た。黒人奴隷の人とかは一年中日曜日もなしで働き詰めに働いていて、たぶんクリスマスくらいしか休みがなかったんじゃないかしら。そんで、労働に明け暮れてすげえくたくたに疲れた夜とかにふと、「今日がクリスマス・イブだったらどんなに嬉しいか」とか思いながら、泣きながらワラとかにもぐって眼をつぶり、眠ったんだか眠ってないんだか分からないうちに朝になってまた労働に明け暮れる一日がはじまって・・・という、そういうサイクルを奴隷の人たちは生きていたのではなかったか。そんな奴隷の人の祈るような気持ちがこの歌詞にはこめられてるのかもしれない、とか思ったら、もう涙が止まらない。

それにしても、まだまだ英語の歌の歌詞の細かいとこが良くわからない。もっと英語の詩のニュアンスが分かるようになりたいな。勉強しよう。