頭に花、胸にも花

結婚式をしない方針なので、結婚式のかわりだと思って友だちを家に呼んで飲み会をしましょう。というのがわれわれのコンセプトで、とくにゴールデン週間にはまとめて何度か飲み会をして、これからまたぞくぞくと週末などに飲み会をして行く予定となっている。一度に家に呼べる人数が10人くらいにかぎられるので、何度も飲み会をすることになる。
それにしてもびびったのが、4月29日の飲み会。この飲み会はわたしの妻の友だちばかりを招待した飲み会だったのだけれど、もうこれは飲み会とは呼べない飲み会だった。飲み会と呼べない飲み会をわれわれはなんと呼べばいいのか? われわれはその飲み会をパーティーと呼びたい。「なにか飲み物を買って行きますから」ということなので、「ではビールを」と返事をしたわれわれは当然缶ビールが来るものと想定していたのに、妻の友だちが持って来てくれたのは緑色の瓶のハイネケン。そしてシャンパン。と、シャンパングラスまで。それからワインも。それにブーケやら頭に乗せる花の輪っかやら胸にピンで留める花やら。それから大きな手作りケーキ。このケーキに「ケーキ入刀」をして、入刀している図をみんなで写真にとるというイベントまで用意されていて、準備にぬかりはもちろんなくて入刀用のナイフ(これにも花がついていた)までがそろっていた。これはまるで結婚式のようではありませんか。「ひとり一品食べ物を持って来てください(よっちゃんイカとかでもいいYO)」という話だったのに、友だちたちが持って来てくれたのは腕によりをかけた手作り料理。それからバンド演奏。バンドの人たちは上賀茂神社の駐車場まで車で来て、そこからでっかいコントラバスをかついで歩いてわれわれの家まで来てくれた。

ということを書いているわたしのうしろでは、植木屋さんが庭の木の手入れをしてくれている。貸家住まいはなんて気楽なのだろう。庭の木が伸びれば大家さんがお金を出して切ってくれる。雨樋が壊れればこれも大家さんがお金を出して直してくれる。