魚はとれません。ザリガニばかりがエサにくいついて来ます。

九連休のお盆休みが終わって月曜日に出勤しようと鴨川の横を自転車で走ってみると、もうトンボが飛んでいる。空の雲は夏らしいもくもくと力強い雲ではなく、薄く横に広がったみたいなムラのある秋の雲で、朝の空気もさわやかというか、すんでいるというか、玄関を開けてこの空気の中に出て行くと、ああ秋の空気だと肌が感じる。太陽が昇れば一応暑くなるんだけれども、暑さに今ひとつパンチがない。蝉の声もなんだか力がなく、蝉の声の向こうからは秋の虫のリーンリーンと鳴く声がきこえてくる。救急車の音がする。飛行機の飛ぶ音もする。なんだか飛行機の音までもが秋っぽい音っぽい気がする。救急車はどこか近くにとまったみたいだ。
今年の夏休みもまだほとんど宿題に手をつけていない、『夏休みの友』なんか3ページくらいしかやってない、写生も工作もしていない、絵日記も書いてないしひと月前の天気がどうだったかなんて思い出せない、まだ何も初めていないのにもう夏休みが終わってしまう、という子どもの頃に味わった悲しいようなあせるような気分を、大人になってもやっぱり夏の終わりに感じてしまうのはどういうわけか。

これは7月に撮った玄関から見える空の写真。