産院にて母親教室がある。父親も参加してオウケイとのことなので妻について行く。途中で大雨が降るが、バス停でバスを待っているときだったので、なんとか濡れずにすむ。産院のチャペルにて母親教室は行われる。キリスト教系の産院なので。チャペルに入ると「ヒダさん！」と声をかけられる。びっくりしてその人の顔を見れば久しぶりのUさんであった。
Uさんといえばシー・カヤックだ。夜になれば海に夜光虫というものが出て来るらしい。海に石を投げ入れると、水中で蛍のような光がきらきらと光る。我々は最初は小石などを海に放り込んで「光った光った」と喜んでいたのだが、途中でUさんがどこかから長い棒切れを拾って来て、海につっこんでぐるぐるとかんまし始めた。夜光虫たちの光り具合は石を放り込んだときとは比べものにならない。昼間に同じ場所に行くとフナムシがわらわらと大量にいて、夜光虫の正体ってもしかしてフナムシなのかしら？ と疑ってみたりしたものだった。
参加していた母親たちからは夜に眠れない、という声が多くきかれた。夢を良く見るようになった、という人もいた。助産婦さんからは昼寝をするように、少しずつ小分けに眠るように、といわれる。出産後は赤ちゃんの生活リズムに合わせて夜眠れずに昼間にうとうととする、という生活が待っている。その生活リズムに合わせられるように、母親になる人は今から睡眠が細切れになっている、という説もあるのだよ、という話を聞く。
Uさんの出産予定日は、我が家の出産予定日よりも五日早いようだ。またここで合うかもしれませんね、といって別れる。
