金曜日にバンドの練習があり、そのあとで立ち飲み屋に飲みに行ったのだったが、バンドの人たちと飲みに行ったのはだいぶひさしぶりな気がする。いや、ライブのあとでビールを飲んだりすることはあったのだけど、ライブのあとはライブに来てくれたお客さんもまじえてしゃべることになるので、バンドの人と飲む、という感じがあまりしないのだった。ちかごろはバンドの練習のあとはまっすぐ家に帰ることが多くて、というのは、僕が家に帰らないと妻がお風呂に入れない（娘をひとりにしてお風呂に入るのが心配なので）し、保育園に持って行く布オムツの洗濯とか、夜にやらないといけないことが家にいっぱいあるので、ついつい「今日は俺は先に帰るよ」ということになる。
それにしてもバンドに加わってから、かれこれ１年以上もたつのだから、そろそろバンドの人らと話す話題もつきてきたんじゃないかしら、と飲み屋に行くまではちょっと心配してたりもしたのだけれど、いざ飲み始めてみると会話はつきることがなく、結局１１時５０分の終電に駆け込むことになったのだった。
僕が以前参加していたバンド「ザ・ノーバディーズ」が犬島に行って演奏したときのことなどが話題にのぼった。犬島にはたしか青春１８切符で鈍行の電車を乗り継いで行ったのだったと記憶している。そのころすでに東京に住んでいた浅井くんと犬飼くんとは岡山駅で合流したのだったか。ふたりは岡山のビックカメラだかヨドバシカメラで、ヘラクレスオオカブトの形をした浮き輪を買い、楽器を何も持って行かなかった犬飼君は、ステージの上でその浮き輪をぼこぼこ叩いていたのだよ、ということなどを話す。あれはもう４年前になるのか。
ライブの翌日は海水浴場で泳いだ。
土曜日はネガポジで「yoji & his ghost band」のライブ。京都のライブハウスの中で僕はネガポジが一番好きかもしれない、というその理由はネガポジのメニューに丼があるから。しかも出演者には２００円オフのチケットが配られるので、７００円の丼が５００円で食べられる。丼には幾つか種類があり、僕はライブのたびにその日の気分に合った丼をひとつ食べることに決めている。この日食べたのはブラック麻婆丼。からくて大汗をかいた。たぶんボーナスが入ったからなのだと思うけど、八木くんがかなり気前が良くて、僕は生ビールを２杯おごってもらった。それに、焼きそば、唐揚げ、ピーナッツ、ピータン豆腐、ネガポジ丼、揚げじゃがいも、などをつぎつぎに注文してテーブルに並べて、それをみんなで片っ端から平らげる、というのが夢のような時間だった。ああ、俺に足りなかったのは油と塩だったんだ、としみじみと味わう。帰りは吉田くんが車で送ってくれた。お世話になりっぱなしです。
