私は斎藤喜博が大好きだ

僕は斎藤喜博という人が好きで、古本屋さんで斎藤喜博の本を見つけたらとりあえず買うことにしている。斎藤喜博群馬県の小学校で校長先生をしていた人である。もうだいぶ前に死んでしまった。
たまに斎藤さんの本を読むとものすごく感動したりして、俺も小学校の先生になりたい! とか思う。斎藤さんのアグレッシブな姿勢にものすごくうたれる。斎藤さんはとにかく子どものために一生懸命教育につくして生きて、最後は理不尽なくらい苦しみながら死んで行った。
斎藤喜博全集第2巻』には、斎藤さんが集めた子どもの詩とか作文とかが載っていて、この詩とか作文とかが僕はすごく好きだ。今日もぱらぱらと詩を見ていたら、なんかずいぶんと良い気分になった。
たとえばこんな詩。

「お母さん」
お母さん、お母さんだって
赤んぼのときには
おっぱいのんだね

「雨」
雨が降ってつまらないので
寝そべって
庭をみていた
姉さんもつまらなそうに庭をみていた

「もとちゃんの耳」
もとちゃんの耳は福耳だ
真赤でおまんじゅうみたいにふくらんでいる
ちょっとさわってみたいけれど
悪いと思ってながめている


どうってことない詩なんだけど、なんかいいんだよな。