パスカルズがすごかった!

こないだの日曜日、S子さんとS子さんの友達とS子さんの友達の友達と僕との4人で野外ライブを聴きに行って来た。僕は傲慢なので、ここいらへんではザ・ノーバディーズが一番かっこいいバンドだと思っていて、だから今回のライブを聴きに行くときも「どうせノーバディーズに匹敵するようなバンドは出演しないのだろう」と思っていた。
この野外ライブはS子さんに誘われてついて行ったもので、どんな人らが演奏するのかも僕は知らずにS子さんのおしりにほいほいとついて行ったのだった。僕はそもそも野外ライブに行ったことがなく、今回生まれて初めて野外ライブというものを聴きに行った。野外ライブに行くときは必ずスコップを持って行って地面に穴を掘ってルックサックを埋めておかなければいけない、そうでないと必ず荷物を盗まれる、という話を聞いていたので、今まで僕はおっかなくて野外ライブに行けなかった。
そういうわけで初めて野外ライブに行って、きっとノーバディーズのかっこよさを再確認して帰って来るだけなのだろうと思っていたのだけれども、その予想はひっくり返されて、僕は世の中にはノーバディーズよりもかっこいいバンドがごまんと存在するものなのだということを思い知らされて帰って来た。
いつだったか、濱田庄司のコレクションの展示を観に行ったとき、展示してあるものの横に濱田さんの書いた文章が貼ってあったのだけれども、その文章によると濱田さんは焼き物とかを買い集めるときに、自分が「こいつにはかなわん!」とか「このかっこよさは俺には出せないぞ!」とか思ったものだけを買うのだ、とのことだった。自分よりもずっと高いところにあるものを自分のそばに置いといて、いつでも見られるようにすることで、自分もその高みに少しでも近づきたいという、そういう願いを持って濱田さんはコレクションをしていたのだ、ということが書いてあった(と、僕の記憶ではそういうことになっている)。
今回のライブを聴いた体験は僕にとってまさに濱田庄司のコレクションのような体験で、自分よりもずっと高いところにあるものを仰ぎ見るような、そんな体験だった。僕はもっともっといろんなことを吸収して僕の音楽を太らせて行かねばいかんぞと、新しい闘志みたいなものがムクムクと湧いて来た。
特にすごかったのがObandosとPascalsで、このふたつのバンドによって僕が持っていた「音楽とはこうゆうものだ」という枠がぶっ壊されたみたいな感じ。

これがPascalsだ。