小さな恋のものがたり

北大路通りの古道具屋さんでみつはしちかこの『小さな恋のものがたり』などのマンガを買った。ちょっと前にこの古道具屋さんで木彫りの猫を買って、その時に300円のその猫を買うか買わないかでS子さんとふたりでうんうんと唸りながら10分ほども迷ってやっと買ったということがあり、そのためか古道具屋さんのおばちゃんは僕の顔を覚えていてくれて、本当はマンガ8冊で500円のところを、おまけしてくれて300円で売ってくれたのだった。安い!
僕がまだ群馬の両親の家に住んでいた頃、隣の家のお姉さんが子どもの頃に読んだのだという『小さな恋のものがたり』の6巻だけをもらって来て読んでいたことがあり、だからこのマンガには乙女チックなポエムが満載なのだということは知っていて、その乙女チックなポエムを「恥ずかしーなー」と言って笑いながら読もうじゃないかと考えて購入したのだけれども、この乙女チックなポエムを読んでみると、「恥ずかしー」と笑うどころか、むしろ僕は感動して泣いてしまいそうになって、それですげえたまげる。ぬぬぬ、乙女チック・ポエムにはこんなにもパワーがあったのか、ぬぬぬ。
みつはしさんのあとがきなんかもすごい。ちょっと引用する。
「たとえ、人はどうあろうと、私は、私の性格なりに、要領悪く、ノロノロと、人一倍汗をかき、フーフー苦しみながらマンガをかかねばならないのです。--それは私の幸福とか、生命とかにつながっているような気もするのです。お金にも、人気にもとらわれることなく、のびのびと、自然を愛し、人間を愛し、おかしくって、かなしくって、涙がでちゃうようなマンガをかいてゆきたいと思うのです」
やっぱし何かをつくるというのはフーフー苦しむものなんだよなーと思う。僕もフーフー苦しんで戯曲を書かねば。最近どうもなまけすぎているみたい。

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ところでDearBananaさんはもう7ヶ月もYouTubeに動画をアップロードしていないが、元気にやっているのだろうか。