ミーム

25年くらい前に放映されたアニメの「ミーム」をもう一度みたくてYouTubeを探してみたらこんなの見つけた。

ミーム原発は危険だから将来は核融合発電になるかもね。とか言ってるけど、2011年の今、核融合発電の話はとんと聞かない。
このころはまだチェルノブイリの事故だっておこってなかったんだよな。85年とかには科学万博がつくばであって、けっこう未来は明るいね、という感じだったのだけども、なんだろう、21世紀のこのどんよりとした不安感は。
つっても、テレビ電話とか携帯電話とか自宅にいながらの買い物だとか、世の中はいつの間にか未来っぽく便利になってもいる。便利になったけどネットで買い物しすぎて借金で首が回らなくなる人とかも出て来て、ああ、なんだか息苦しい。
このアニメが放映されていた84年頃に、日本が少しだけ別の道を進んでいれば、今ぼくがいるこの21世紀は、あのころ思い描いていたような明るくキラキラした21世紀になっていたのだろうかとか、そこはかとなく思う。ミームの放映が終わる頃にプラザ合意があり、日本はバブル経済に突入して、ああ、そのときにはこの調子で未来はどんどん明るく楽しくなっていくのだなと思ったりもしたのに、ふとあたりを見回してみればいつのまにか不況になっていて、就職も氷河期で、安い時給でこき使われて、気がつけばもう三十三歳。そんな三十三歳のまわりにはしかしインターネットも携帯電話もごろごろと転がっていて、情報環境だけはいっちょまえに整っている。しかしはたしてそんなに情報って要るの? 要らないの? どっちでもいいの? わからないの? と、目をどんよりとさせてコンピュータに向かう日々。