原発の炉心で働くこと

そうそう、松尾スズキの小説ばかりじゃなくて原発の本もぼくは読んでいるのだった。こっちの方を紹介しとけば良かった。そうすればこんなにも白い目で見られることもなかったのに、と今ごろになって後悔してみるも、しかしまだ誰も僕を白い目でみているわけではない。まだ名誉挽回のチャンスはあるじゃないか。
僕の職場の大学図書館の書庫には20年前とか30年前に出版された原発関係の本が山ほどある。これがどれも自由に借り放題なのだから、職場に向かう自転車を漕ぐ足にも力が入るというものだ。
明日なき原発: 『原発のある風景』増補新版

この本もまだ途中までしか読んでないんだけど、原発で日給七千円くらいで働く人がどんだけヤバい仕事をさせられているか、ということが書かれていて、読み始めると止まらなくなって夜も眠れない。作業をする人は、胸にアラームをつけて炉心に入っていくのだけれど、被爆線量がヤバくなって来るとこのアラームがなるようになっている。で、アラームが鳴ると、そのアラームを別の人の、まだ被爆線量がヤバくなっていない人のやつと取りかえて、さらに作業を続けるとか、そんなことばっかりしているから、白血病とか脳腫瘍とかで死ぬ人が多いらしい。