230円の缶酎ハイを一晩に何本飲むのか

あしたはいよいよ屋久島。
それでもまだ『宅録』を読みふける。

350mlで230円の缶酎ハイをガソリンに、一輪10円の内職仕事を淡々とこなすものの、夜明けにその収支の大赤字に気づき、枯れない花に囲まれた自分に爆笑するかのようなMADを充満させた、ジャーマン、いや、シャーマン・テックハウス。

とか、どこからそんな比喩がでてくるのかと小首をかしげながら、しかし何度読んでもおもしろい。
そしてyoutubeなどで宅録の音楽を探して聴きふけったり。

この人たちの宅録はものすごく気合いが入っている。

で、その合間に南の島関係の本も、夜食のにゅうめんを胃に流し込みつつ読む。

たいらな島の中の砂糖黍畑と、周囲の珊瑚礁の種々相が、この島の風景の一般状況であるが、すべて気が遠くなる程の静寂に包まれ時の流れが停められている気配が濃厚であった。灰色の空は一層の暗さを増し、雨足も早くなっていたから、静寂というにはそぐわなかったのに、なお且つ音を失った空間に投げ入れられた感じに襲われるのは、南島に身を置いた時のいつもながらの体験である。

島尾敏雄過ぎゆく時の中で
という、そんな静寂を僕も体験して来よう。あ、でも、屋久島には砂糖黍畑なんかなさそうだな。