今度甘もの会が上演してくれる「はだしのこどもはにわとりだ」の台本をずっと書いてきたんだけど、やっとこの台本の終わりが見えて来たので、台本が手を離れたら何かおもしろい映画でもみたいなと、今までみたおもしろい映画をいろいろ思い返していると、学生時代に見たSF映画ニルヴァーナ」が僕はとても好きだった、ということを思い出した。人間がコンピュータのネットワークに入って行くとか、小さなメモリースティックに死んでしまった妻の記憶が保存されていて、そのメモリースティックを別の人の頭に接続したらその人が妻になってしゃべり出したとか、ゲームの中のキャラクターが「ゲームの中で何度も何度も永遠に殺され続けるのはもういやだ」といって、ゲーム作者にゲームのプログラムを消してほしい、とお願いするところとか、そういうのがむやみに好きだ。

ニルヴァーナ [DVD]

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 あの映画をもう一度見たいなと、それでネットでいろいろ調べてみたら、どうやらこういうSF作品は「サイバーパンク」と呼ばれているらしくて、そうか、おれはサイバーパンクが好きだったんだなと、今更気づいた。自分でもSF映画に興味があるとは思っていたんだけど、宇宙人が出て来るSFにはあまり興味がなくて、人間の脳内が今と違う物になってしまっている、という未来の話が好きみたいだ。なんでだろう。サイバーパンクがはやっていた80年代に僕が子供時代を過ごした、ということと関係があるのかしら。