ゴーギャン「おまえの描く自画像って、耳の形がなんかおかしくね?」
 ゴッホ「ムキー!」(ト、耳を切り落とす)

 ポッドキャストでなにかおもしろい放送がないものかといろいろ探していて、「そんない美術の時間」というものに行き当たり、聴き始めたら、おもしろい!
 ゴッホって、そんな人だったのか、就職してうまくいかなくて、それでヒモひなろうとしてうまくいかなくて、それで絵を描き始めて、ゴーギャンにダメだしされたら耳を切っちゃってって、という話を聞いていると、なんかすごいダメな人だったんじゃないか、ゴッホは、と思う。二十一世紀の我々は、ゴッホとかってすげえ偉い人だったんだな、とか思うけど、「そんない美術の時間」を聴いていると、ゴッホだって初めはただヒモになりたかっただけの人だったんだなー、なんとなく親しみを覚えるなー
とか思い、ゴッホの絵を見る見方がまた違って来る気がする。
 今年になってから、仕事中にイヤホンで聴くポッドキャストをいろいろ物色しているのだけど、「吉本隆明183講演」というのを見つけて、これはすごい。吉本さんがPTAの勉強会でしゃべった講演とか、どこかの学校でしゃべった講演とかを、客席でテープレコーダーで録音した音源なんかを183個あつめていて、それがただで聴ける。吉本さんよ、なぜ高校のPTAの講演で乳児の教育の重要性についてそんなに熱く語っているのか。高校生の親に向かって、ゼロ歳児と親の信頼関係についてしゃべてっても、そんなの、どうかんがえたって遅すぎるじゃないか、と思ったりもするのだけど、でも、それを録音で聞く後世の人のために吉本さんはしゃべっっているのかもしれない。聴きながら、機を織りながら、胸が熱くなる。
 先週の週末は家族三人で鳥羽に旅行に行ってきた。あわびの刺身。ひらめの刺身。サザエのさしみ。伊勢えびの刺身。死ぬほどうまかった。鳥羽の水族館で娘は人生で始めて、自分で自分が欲しいと思うぬいぐるみを選んで親に買ってもらった。二等身のペンギンのぬいぐるみ。水族館から鳥羽駅までの帰り道、娘は「ペンギンさんの、ぬいぐるみ!」と歌うように叫びながら父親の手を引っぱってぴょんぴょんと走っていた。

 そして今日は寺田君が京都に来て、つんじの家で鍋をつつきながらの飲み会。わたしは宮崎の焼酎を飲み過ぎた。もう、めがぐらぐらする。これいじょうはなにもあけない、ぐらぐらする、つづきはまたこんど書lぴ