焼き肉

 つんじの家で飲み会。妻と娘と三人で自転車に乗り6時半ころにつんじの家に着く、つんじの家の玄関の前には炭火を囲んで木のベンチが並び、先に来ていた人たちがいかにもリラックスした様子で焼き肉を焼いていた。ひさしぶりで友達の顔を見るのが嬉しい。連休はずっと家族三人ですごしていたので友達と会うのが気分転換になる、家族以外の人としゃべるのが新鮮な気分だ。家ではいつも走り回っている娘が外に出るとすっかりおとなしくなって僕の耳元で小さい声で何かささやく。
「……」
「お肉が食べたいの?」
「……」ト、うなずく。
「じゃあ、お肉とってやる。熱いからフーフーして食べるんだよ」
「……」ト、うなずく。
 家では「お肉食べる!」とか大きな声を出すんだけど。
 娘と妻が9時頃に先に帰り、僕はその後もビールを飲んで肉を食べて友達としゃべってすごした。少し肌寒くなってきたな、とかいいながら弱くなった火に新聞をくべたり。友達が旅行に行った話とかを聞いていると、帰るのが惜しくなる、惜しくなるというか、ずっとこうやってここにいたいな、と思ってぐずぐずと11時くらいまでそこで過ごした。