クリスマス

noise-poitrine2016-12-25

今年のライブおさめは12月23日のウーララ、祝日だったので珍しく昼間のリハーサルからメンバーが全員あつまり、リハのあと立ち飲み屋で生ビールをちょっと飲んでからのライブ。タイバンのザ・ジャンパーはエネルギーに満ちている感じがして、見ていて気持ちが良かったな、けっこうずっと大きな音で演奏してて、途中ちょっと「そろそろお腹いっぱいかも……」とか思ったけど、最後の方で静かな曲を演奏して、それがかなり良かった。ドラマー、ベーシスト、ギタリストがマイクの前に立ち楽器を弾かずに「バーバー、バーバッババー」とコーラスだけする曲。ザ・ジャンパーはみんな楽しそうに演奏するのがいいな。みんな音楽が好きなんだろうな、このバンドで演奏するのが好きなんだろうな、と思う。思い返してみると、これまでいろいろタイバンのバンドを見て来たけど、楽しそうに演奏するバンドにはほとんど行き会わなかった、難しい顔して演奏するとか、カッコ良さげに演奏するとか、すました顔して演奏するとか、そんなバンドが多かった。

「わたし今めまいしたわ」が戯曲賞の候補になったのだったが、受賞はしなかった。受賞して賞金をもらったらパソコンを買おうとか、光回線にしようとか、あれを買おう、これを買おう、といろいろ欲しい物を考えていただけに残念。受賞はしなかったが、公開選評会には出席し、選評会のあとの飲み会も三次会まで出て結局終電に乗れず午前2時頃に飲み会がお開きになったあと、大阪のインターネットカフェに泊る。飲み会ではいろんな人から「荒巻鮭を演奏するという発想はどこから出て来たのか?」と訊かれる。が、荒巻鮭を演奏する戯曲は僕が前回書いた戯曲「はだしのこどもはにわとりだ」だ、「はだしのこどもはにわとりだ」が戯曲賞に入選したのはもう3年も前の話だ。よっぽど荒巻鮭の印象が強かったみたいで、荒巻鮭みたいに強い印象を与える要素が欠けていた、というのが、今回の戯曲が落選した原因かもしれん。

木曜日は保育園のクリスマス会の日だったが、娘はノロの可能性があり、休んだ。何度か嘔吐。前日には明日はクリスマスのごちそうが食べられる、と楽しみにしている様子だったから、さぞかし残念がっているかと思いきや、案外けろりと平気な顔をしている。まだ幼いからよくわかっていないのか、自分の人生からこぼれて行ってしまったものごとには執着しないという性格なのか。夏になる前頃から娘は木琴を欲しがっていたから、クリスマスのプレゼントは木琴。今朝、目を覚ますとしばらくふとんの中で母親とじゃれていたが、やがて枕元の赤い包みに気がつき、サンタさんが来たんかな、と嬉しそうにする。何かな? 開けてみたら? ビリビリと包み紙をやぶくと出て来たのはYAMAHAの黒い木琴。わあ、サンタさんがプレゼントくれたんだね、と妻と僕が盛り上げようとするが、娘は喜びつつも、トトが買って来てくれたんとちゃうか? などと予想外のことをいい、親はドキリとするのだった。思わず「うん」と言いそうになり、「うん、うーん、いや、サンタさんがくれたんだと思むにゃむにゃ……」と言葉を濁す。去年、2歳のクリスマスはまだサンタクロースがよくわかっていなくて、「サンタさんが太鼓をくれたんだね」とか言っても娘は「……」と無表情に太鼓を見ていただけで、まあ3歳くらいからクリスマスを楽しめるようになるかな、とか思っていたんだけど、いざ3歳になってみるともうサンタクロースを疑っているようだ。毎日見ている「べっぴんさん」で、お父さんがサンタクロースの格好をして娘にプレゼントをやるのとかを見ているからか。

「べっぴんさん」はまぶしい、と妻の母が言っている、という話を妻から聞き、「えー、どこがまぶしいの?」と思って見てみると、じつは全体的にかなりまぶしかったことに今さら気づく。高良健吾の会社なんかは基本的にいつも逆光。窓がパーッと白く光っていて、窓の前に立つ俳優は黒い人影にしか見えない。

娘がノロだった(妻が医者に連れて行くと、ノロの可能性のある胃腸風邪、と診断されたらしい)り、妻もウイルスをもらったらしく体調が悪かったから、今年のクリスマスはケーキどころではないな、と思っていたが、今日(25日)になって娘も妻もだいぶ普通っぽくなったので、みんなでケーキを買いに出かける。で、ケーキを探していくつかお店を回ることになるのだが、その前にまず近所のおもちゃ屋でドミノを買った。

ブルーナドミノ

ブルーナドミノ

けっこう単純っぽいゲームだし、こんなので大人も子供も楽しめるのだろうか? と思っていたが、夕食後に遊んだら大盛り上がりの大興奮。ゲームって、こんなに楽しい気分になるものなのだなあ、と嬉しくなる。座ったままでできるゲームだから、追いかけっことかと違ってからだが疲れない、というのがいい。遊ぶ相手(妻と娘)がすぐそばにいて、困っている顔とか喜んでいる顔とかがよく見えるのがいい。もう一回やろうぜと言って、みんなで一斉にわーっとカードを混ぜるときに、まだまだ夜はこれからだぜ、みたいに思ってむやみに興奮する感じがいい。