痛い注射は全力で嫌がること、終わったらすぐに忘れること

今日は子供を日本脳炎の予防注射に連れて行く日。妻はちょっと体調が悪いので僕が自転車に乗せて連れて行く。お腹と背中に聴診器を当てる「ポンポンもしもし」はまあそれほど嫌がらないんだけど口の中に金属のヘラを突っ込んで喉の奥を見るのがすごく嫌みたいで口と目をぎゅっと閉じて僕にしがみつく。のを看護婦さん二人掛かりで無理やり引っぺがして口を開けさせようとするんだけど全然口が開かない、目と口を閉じたまま縦に引っ張って伸ばそうとするから本気で抵抗する娘には悪いがちょっとおもしろい顔になっている。一瞬だけぺろっとヘラを突っ込んで見えたんだか見えなかったんだか、とにかく一瞬口の中を見て右腕をまくって注射をするのがする前からもう「痛いよ、痛いよ」と全力で嫌がる。けど注射の針を抜くともうけろっと痛みを忘れて看護婦さんが差し出す箱の中に手を突っ込んでお土産の消しゴムを熱心に選んでいる、この子はいつまでも嫌なことを引きずらないですぐに気持ちを切り替えられる人なんだな、その切り替えはこれから生きていく上で君の人生の役にたつことだと思いますよ、と上から目線で思ってみたり。娘が選んだのはセロテープカッターをかたどった消しゴム。文房具をかたどった文房具か。可愛らしい動物の消しゴムとかじゃなくてこういう渋いのを選ぶのが我が子ながら通っぽくていいのを選んだなあ、と褒める。
午後は妻が保育園の保護者会の役員会議に行くため、僕と娘は二人で植物園へ。梅の木コーナーはピンクや黄色や白の梅がもう咲いていていい匂いがする。隠れんぼしようと娘が言い出し針葉樹が生えてるところで隠れんぼをする、僕が木の後ろにうまいこと隠れると娘は「おとーさーん、おとーさーん」と僕を呼び「++ちゃん、迷子になっちゃったみたい」と言いながらあたりをキョロキョロ探している。あんましいじめてもかわいそうなのですぐに木の後ろから出て行くと走ってきて僕に飛びつく、抱っこする、というのをするとなんかいかにも親らしい実感みたいなのが湧いてくる感じでむひょひょひょと嬉しくなったりする、いや、本気で隠れてしまってごめんよ。

子供にだらだらテレビを見せたくない、見せるならなんかためになるやつを見せたい、見せたいというか僕が一緒に見ておもしろがりたい、アニメを見るなら最近のアニメよりも僕が子供の時に見ていた懐かしいアニメを僕が見たい、というわけでYouTubeで「ミームいろいろ夢の旅」を見る。便利な時代になったものだなあ、インターネットでいろんな作品にアクセスできる。そのうち今までに放送されたすべてテレビ番組とか今まで録音されたすべての音楽とかがインターネットでただで見たり聞いたりできるようになるんじゃないか。というかもう結構すでにそれに近いことになっているのかもしれない。つい5、6年前に「ミーム」を見たいと思ってyoutubeを探してもオープニングの歌しか出てこなかったりしたんだけど、今では「ミーム」が何十話もyoutubeにアップされている。

ガリレオの話とか恐竜の話とか、3歳児にはちょっと難しいかもしれないとも思うが、娘はじっと集中して見ていた。しめしめ、これを嫌がらずに娘が見てくれれば僕は見たくもないコナンとかワンワンとかサボさんとかを見ずにすむぞ、これからしばらくはミームを見ることでテレビの時間を楽しく過ごせそうだ。

これは娘が保育園で書いた僕の顔の絵。