4sを手に入れる

寒い寒いと言っている間にもう三月。
娘の風邪はこないだの週末でケロリと治った。月曜に保育園に行くと「風邪ひいてもすぐに治るから〇〇ちゃんって結構丈夫ですよね」と先生に褒められる。
土曜の深夜に娘がうなされて叫びながら起きた時はちょっと怖かった。あの知らないおじさんは誰? と虚空を見つめてひどくおびえていて、怖いよ、怖いよ、知らなおじさんが壁に張り付いて片目をつぶっている! とふすまの上の方の一点を見つめたままうわごとみたいに言う。なになに? 何が見えてるの? とちょっと怖かった。薬を飲ませて寝かして翌朝には熱が下がる。
土曜の夕方はジュンコちゃんの出る演劇を観に行った。東京のおしゃれな頭のいい人たちが作ったんだなー、と感心しながらみた。引越し屋がピアノを運ぶ話とかは伏線がバシバシと決まって行くのがピタゴラスイッチを見ているみたいに気持ちが良くてだいぶ笑った。
日曜日、つんじの家でジュンコちゃんたちと飲む。八木くんがでっかいピザを二枚も買ってきた。まるでパーティーじゃないか! とテンションが上がる。
妻が新しくiPhone5sを買ったので僕は妻が使っていたiPhone4sをもらった。電話はできないけどWi-Fiでネットができる。さっそくインスタグラムをはじめる。世界中のいろんな人がとった写真がこたつで見られる! と興奮する。パソコンだと漫然と写真を見るだけ、というのがなんとなく時間を無駄に過ごしているみたいな気になっちゃうんだけど、スマホだと写真を見ていても「空き時間にちょっと横目で見ているだけですから」という雰囲気が出てなんだか安心して堂々と漫然と写真を見ちゃう。
iBooksというアプリではカフカとかチェーホフとかの小説がタダで読める、「チェーホフ全集」なんてのがまるごとスマホに入れられるし、暗い寝床でも読める。すごい。