窓を開けると鳥が入って来てしまいます

 今朝の夢。

 僕は久しぶりに実家に帰ってきた。お風呂がないのか、壊れているのか、それとも誰かが入っているのか、とにかくお風呂が使えず、代わりにトイレの便器をお風呂がわりにして入るようにと母親から言われた。ドラム缶くらいの大きさの洋式の便器で、立ったまま入る感じになりそう。便器の手前に穴が空いていて、流れて行く水が見えるようになっているのだが、黒っぽい細長いものが穴からチラチラのぞいている。うんこが詰まってるみたいだ。便器の底の方に赤茶色の汚れが沈んでいた。僕はチェーンのついたお風呂の栓を便器の水の中に落として行き、栓が底に着くと手に持ったチェーンを引っ張って栓を底から持ち上げ、すぐにまたチェーンを緩めて栓を落とす、栓が便器の底に当たるたびに赤茶色の垢みたいなものがふわりふわりと浮き上がる、そうやってその垢をなんとか掃除しようとしていた。浮かした垢は水を流せば一緒に流れそうだ、しかしどうもタンクに不具合があるらしく、レバーを動かしても水が流れない。そうこうしているうちにだんだん水があったかくなって来ていて、もうそろそろお風呂に入れそうな温度だ。僕はずっと口で息をしていた。鼻で息をしてしまってはきっとくさいだろうと思ったからだ。

 

 実家の向かいの家は実家の裏の山の中腹に太い鉄筋を組んで建てた家だったが壊す途中で放棄されていて、むき出しの赤茶色の鉄筋が山から突き出していた。

 

 いとこのジュンちゃんとキーくん、子供の頃に近所の友達だったナオくん、あとは昔のバイトの同僚のカワサキらが広い和室に集まっていた。誰かのお葬式のようでもあったが、しかし割と和やかな雰囲気。しかしどうも僕だけがこの場の空気を読めていないようでもあり、僕の言動だけが浮いている。無視されるというわけでもないが、何か話しかけても相槌くらいしか帰って来ず、会話がはずまない。アイスクリームを食べる。この部屋は高いところにあるらしくて、窓の外には人が落ちないように柵みたいなのがついていた。柵に黄色い鳥が止まっているのが見えた。鳩くらいの大きさの鳥で、こちらに背中を向けている。僕は窓を開けてみた。すると誰かが後ろから、

 「鳥が入ってきちゃうよ」

 と注意して、それで僕はまた窓を閉めたのだったが、窓を締める前に鳥が首を回してこちらを振り向いた。頭にツノみたいな感じで茶色の毛がはえている。その顔を見て僕は、ああ、あれはインコだ、と思い、僕を注意した誰かに向かって、

 「インコだった」

 と報告した。

 

 中国では登山をするのに縦長のランドセルを背負って行くらしい。縦の長さが1メートル50センチくらいあるランドセルで、その男の人が背負っていたのはキャラメル色だった。赤っぽいピンクの長いランドセルを背負っている人もいた。しかし、あれでは底の方に入れた荷物を出すのが大変だろう。いちいち荷物を全部出さなくちゃ底にあるものに届かないから。僕たちがいるのはどこかの体育館みたいな広い場所だった。キャラメル色のランドセルの人は、野球のマウンドくらいの土がちょっと盛り上がったところに登り、その上で転んでランドセルの蓋が開いてしまう。