わたしの見る夢には、死んだ祖父がときどき出て来ることになっている。今朝の夢で見かけた祖父はずいぶんと若い祖父だった。「あれ！ おじいさん」という祖母の驚いた声が二階から聞こえてきたので、何ごとかと思った。母も二階にいるようで、やっぱり「え！」と驚いている声がする。ので、ぼくも急いで階段をのぼる。この階段はどこの家の階段だったかしら。祖母の住む家の階段にも似ているけど、ちょっと違った。階段をのぼると、お風呂上がりの祖父がすっぱだかで廊下を歩いているところだった。あれ、おじいちゃん死んじゃったはずなのにどうしたの？ お風呂に入りに戻って来たの？ 戻って来れたの？ わたしがみたのは祖父のうしろ姿だけだった。きりりとしたカリアゲとつるりとしたはりのあるお尻をみて、ああ、祖父はずいぶんと若い姿で戻って来たのだな、と思って目を覚ます。目を覚まして、「うわー、おじいちゃんってば、あっち側からこっち側に戻って来ちゃったよ。そんなことしちゃっていいのかしら」としばらくドキドキしていて、ドキドキしながら二度寝したら、こんどは岡嶋さんに金玉をつかまれる夢を見て驚いた。
