イギリス旅行18日目

1997年9月14日、日曜日

午後8時40分
 昨日の話
 昨日、ロンドンに着いた時は6時に近かった。YHは6時までに着けない時は電話をすることになってた。だから嫌々電話をかけた。あまり話が通じなかったけれども、とにかく「遅れる」と言った。そしたらごちゃごちゃと何か言ってガチャンと電話を切られてしまった。予約した時も名前が通じなかったような気が(相手の女の人は僕がヒダと言ったら、ヨーダとつぶやいていた)するので少し不安になった。
 地下鉄は感じ悪いし、孤独だし、でずいぶん沈んで、でもとにかくYHまでつく。そして、やっぱり僕の予約は入っていなかった。でも、部屋が空いていたので泊まることができた。ここに3泊することにする。45ポンド。
 シャワーを浴びて洗濯機に服を放り込んでめしをくった。そしてグラスミアのYHは良かったなあと思い出す。
 ここのドライヤーはなかなか乾かなくて、1時間40分もかかった。その間本を読んでて、10時頃寝た。

 今日の話
 8時頃目を覚ました。やつらは窓を開けて寝るし、布団は1枚だしでけっこう寒かった。でもアンブルゲイトの体験に比べればどうってことない。
 朝めし(またいつものイングリッシュブレックファーストで、例によって食後気持ち悪くなる)をくってさっそく出かけた。地下鉄の駅で1Dayトラベルカードを買った。700円くらいで1日中地下鉄とバスに乗り放題。
 そしてアビーロードを見に行った。また道に迷って、というか、適当な方に歩いて行ってしまってみつけるのに時間がかかった。でも実は駅のそばにあった。そして横断歩道の写真を撮った。アビーロードスタジオの柵というか、囲というか壁は落書きだらけだった。でも、わざと書かせている、という感もあった。
 次にベーカー街に行った。ホームズミュージアムを外から見てまた地下鉄に乗った。でもここでえらく時間がかかった。はじめバスに乗ろうと思ってバス停に行った。でも27番のバスが停まらずに行ってしまった。次の27番を待てば良かったのに、地下鉄に乗ることにしてしまった。でもこれが20分くらい待たされて、とてもイライラした。
 で、次にダイアナに行く。そして花束の写真を撮って北側までパークを歩き、バスに乗った。12番のバス。これでアップル社の近くまで行く。
 アップル社はアビーロードと違って、観光客もいなく、落書きもなくひっそりとしてる。けっこう町中というか、大通りの近く(といっても、やっぱり少し引っ込んでいるのだけれど)なので、こんなところで「ドントレットミーダウン」をやったのかと思うと少し意外であった。
 それからピカデリーサーカスのエロスのスタチューを見に行こうとした。これはただの噴水みたいなやつで、近くを通って、目に入っていたのに、わからないで通り過ぎてしまった。そしてチャイナタウンの方まで行ってしまった。そして中国人だらけのマクドナルドでビッグマックミールをくった。
 ここで地図を見て、ピカデリーサーカスを通り過ぎていたことに気づき、また戻り、無事地下鉄に乗る。そして、1時か2時くらいにやっとロンドン塔に入る。これは広いわりにわりと見るものが少なかったような気がする。僕が見逃したものがたくさんある可能性はすごくあるのだけれども。
 ここに世界一大きなダイヤモンドがあるというので、並んで宝物庫に入った。でもこれもどれがそうなのかわからないうちに出口まで来てしまった。
 僕はロンドン塔というのは一本の大きな塔で、中に人を閉じ込めていたのかと思ってたのだけれど、実際見てみたら、城、というか、小さな町のような感じがした。そして閉じ込めた塔も何本かあった。
 次にタワーブリッジに行った。そしてタワーの中に入った。これはけっこう時間がかかって、ついにとうとう戦艦を見る時間がなくなってしまった。
 これはツアーみたいな感じで、上に上がるごとにスライドだとか映画だとかを見せられ、上の橋を渡って反対側へ、また同じように降りて行く。僕はここで『トレインスポッティング』のマークレントンにそっくりな青年を見た。ただ少しはげ始めているところが違ったけれど。日本人の家族もいた。娘は明日の学校の宿題を気にしていた。
 これでテムズ川の反対まで行ってロンドンブリッジを渡って大火記念柱を見上げて地下鉄に乗った。そしてYが言ってたカムデンタウンで降りてみる。
 ここは薄汚く、物騒ぽく、嫌な感じのところだった。フリーマーケットも終わったっぽいので、ちょっとぶらついてから、また地下に戻った。そして平和にYHに帰り、シャワーを浴びて、めしくった。今日も大したことをしなかったなあ。
 ロンドンよりも僕はウィンダミアの方が好きだ。宝石やら金の皿やら、エリザベスの冠なんかよりも、ウィンダミア湖の隣の山からの景色の方が美しい。
 ウィンダミアには、オックスフォードのようなホームレスもいないし、リヴァプールのような偽バンド男もいないし、ロンドンのように人がいっぱいいないし、とても良いところだった。