電球を割ってはいけません、無視したときは全力で謝ります

今朝の夢。

 

外を歩いていてどこかの団地だかマンションだかの前を通った。日がくれた直後ぐらいの薄暗い時間。その建物の玄関ホールにカヅクラがいて、棒を伸ばして天井の照明を割っている。照明といっても立派な照明じゃなくて、乳白色のガラスの電球がひとつついているだけ。電球の光は弱く、ついていても消えていてもあたりの薄暗さはさほど変わらない。カヅクラはその破片で地面に何か書くつもりらしい。そんなに高いものじゃないからいいじゃないか、と軽い気持ちのカヅクラに僕は腹を立てている。高いとか安いとかの問題じゃなくて、誰かが使っているものを勝手に壊すのは悪いことなんだ。

 

僕は理科のラジオ番組の演出助手みたいなことをしている。理科の番組は最近パーソナリティーの入れ替えがあり、僕は前のパーソナリティーの方が好きだった。ずっと変わらないものなんてないのだなあ、諸行無常だなあ、なんて僕は思っている。音響係のおじさんの手伝いでリュックサックにウォークマンみたいなテープレコーダーを入れて運んで来た。どこか広い楽屋みたいなところでリュクサックからウォークマンを取り出すと、録音ボタンが押されていて前に音響係が録音していたものをちょっと消してしまったようだ。ウォークマンを買った時の紙の箱に入れて運んでいたのに、箱の蓋が上からかぶせるタイプの蓋だったからリュックの中で開いてしまっていて、ウォークマンが転がり出ちゃったんだ。音響係が録音していたのは誰かのインタビューかなにか。謝ったら許してくれた。消えちゃったものはしょうがないし消えた部分もちょっとだけっぽいし。しかし許してくれたといっても、にこやかに許してくれたわけじゃなく、怒っているみたいな顔をしていた。そんなことをごちゃごちゃしていたら食事などの世話をしてくれる女の人が僕の後ろに立ってひどく怒っている。さっきから僕に向かってジュースを飲むかと言っているのに僕がちっとも気づいていない、と怒っている。僕はおでこを床に押し付けて土下座で謝る。女の人がプイッと向こうに行ってしまったあとで、なんでジュースひとつでこんなにあやまんなくちゃいけないんだ! そもそもわざと無視したわけじゃないのに! 気がついていなかっただけなのにっ! と地団駄を踏んで悔しがった。周りで見ていた男の人たちは苦笑いで同情してくれる。